ReGACY Innovation Group株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:成瀬 功一、以下:ReGACY)は、高専の技術シーズ×スタートアップの事業アイデアによる地域課題の解決を目的としたオープンイノベーションプログラム「Kosen Open Innovation Program」(以下:KOP)(https://kosen-open-innovation.jp/)を実施しております。
2023年度は函館工業高等専門学校(以下:函館高専)にて3社、広島商船高等専門学校(以下:広島商船高専)にて3社の計6社との取り組みを開始します。
▼「KOP(Kosen Open Innovation Program)」について
「KOP」は、高専の研究室と有力スタートアップによりチームを組成し、実証活動を連携することで、高専一体(教員・学生・組織そのもの) の経験値を蓄え、アントレプレナーシップ醸成の機運を生みだすプロジェクトです。
日本の知財の保有数は世界でもトップクラスの数を誇り、その「技術シーズ」の多くは現在世界が抱えている社会課題の解決に資する可能性を秘めております。一方、大学など学術機関では、満足な社会実装には至っておらず、高専においても課題は同様です。
このような背景からも、本プロジェクトでは、高専、教員、学生、地域企業やスタートアップと共に「技術シーズの社会実装/事業化」を目指します。
また、これらの活動を通じて、高専の教員・学生のアントレプレナー化のきっかけを創り、さらなる向上につなげます。
今年度は、地域課題の解決と産学連携によるエコシステムの実現を目指し、以下2つの取り組みを実施いたします。
① 技術シーズの”社会実装支援”
高専の「技術シーズ」と「事業アイデア」を持つスタートアップの共同研究を見据えた技術実証を支援し、高専の「技術シーズ」を活用した新サービス創出・社会実装を目指します。
② 技術シーズの”事業化支援”
顧客課題を起点に研究室で保有している研究や技術シーズが課題解決に有効か検討し、研究テーマを決め、そこで生まれた新たな技術シーズをもととした事業化を目指します。
▼採択スタートアップ一覧
函館高専(3社)
1.株式会社H.M.Works
代表者名:代表取締役 石垣 充清
共創内容:花酵母を用いた新しいクラフトビールの商品開発/販売
コメント:生まれも育ちも函館で、地元に貢献したいという想いから、ゼロからクラフトビール事業を始めました。皆さんと一緒に新しいビールを造り、共に成長していけたらと思っています。
函館高専担当教員:物質環境工学科 教授 小林 淳哉
コメント:花からビール酵母を見つけます。そして函館市ですばらしいクラフトビールを醸造している「H.M.Works ozigi」との共創で、その花のイメージを膨らませるビールを醸造します。夏の空のもとゴクっとやる日を夢見て。
2.Dアミノ酸ラボ株式会社(https://d-aminoacidlabo.com/)
代表者名:代表取締役社長 黒野 剛
共創内容:女性の悩み・問題の解決を目指し、D-アミノ酸による菌増殖抑制効果の検証/製品開発
コメント: 「蝶のように舞い、蜂のように刺す」モハメド・アリのボクシングスタイルのように、機敏で実効的な共創活動としたいと思っています。3月までに基本特許1件の共同出願を行い、次に繋げていきましょう!!
函館高専担当教員:物質環境工学科 准教授 阿部 勝正
コメント:女性が抱える悩み・問題の解決を目指していきます。D-アミノ酸を専門とする「Dアミノ酸ラボ株式会社」とこれまでの研究及び培ってきた技術のコンビネーションで実効的な共創活動をしていきます。
3.株式会社シーテックヒロシマ (https://seatec.hiroshima.jp/)
代表者名:共同代表/CEO 今井 道夫
共創内容:アマモの定着に関する技術の検証/製品開発
コメント:「海課題を解決したい」ただそれだけを叫び続けてきました。アレもコレもとチャレンジしていたときにお声掛けいただき本共創がスタートしました。本件を通じてより多くの人に海の魅力と日本の技術力をお伝えしたいです。
函館高専担当教員:物質環境工学科 准教授 寺門 修
コメント:函館周辺の海で行ってきたことを、広島においてチャレンジする機会を与えていただいたことに心から感謝申し上げます。学生のアイディアを活かしながら、少しでも海の課題解決を進めていきたいと思っております。
広島商船高専(3社)
4.株式会社Blossom Energy (https://www.blossom-energy.biz/)
代表者名:代表取締役 CEO 濱本 真平
共創内容:クラスタ型炉心配置の設計思想を適用した蓄熱式ボイラの開発と運用
コメント:近年、複雑化しているエネルギー課題に立ち向かうには、より強く主体性をもって挑む組織を作り、かつ積極的に他者と連携することで成果を最大化する必要があります。広島商船高専との共創が、本取組みの狙いが機能することを証明したいと思います。
広島商船高専担当教員:電子制御工学科 准教授 綿崎 将大
コメント:船舶においても重要な役割を果たすボイラーの熱源に新しい一石を投じる技術開発であると感じております。本件では、温度や圧力などの制御系について関わらせていただきます。今回の大きな挑戦が、新しいエネルギーの活用に繋がっていくと確信しております。
5.株式会社OHANA (https://app.helloohana.co.jp/)
代表者名:代表取締役 棚木 悠
共創内容:肉食獣に対する推し活サービスローンチに向け、駆除した有害鳥獣の餌への転用
コメント:私たちは、鳥獣被害対策で駆除された鹿肉を、動物園・水族館で暮らす肉食動物のエサとして活用するまでの加工処理方法の確立を進めています。処理工程において広島商船高専さんの知見も活かしながら、この度の実証実験を成功させます。
広島商船高専担当教員:電子制御工学科 准教授 綿崎 将大
コメント:人と同じく、動物にとっても食材の「加工処理方法」は非常に重要なものと感じております。本件では、鹿肉の品質に関わる加工機の制御系について関わらせていただきます。効率的で、安心・安全な食事となるように頑張る所存です。
6.株式会社Nocnum (https://nocnum.com/)
代表者名:代表取締役 大森 美紀
共創内容:小型浄化槽向けIoTセンサー導入による点検回数低減可能性を明らかにし、制度改正に向けた実効性の検証
コメント:この度は、商船高専様との共創を通じて排水処理の課題解決に取り組むことができることを嬉しく思います。本共創から生まれる価値を全国・世界へと広げるため、Nocnumは邁進していきます!
広島商船高専担当教員:商船学科 准教授 岸 拓真
コメント:浄化槽管理の自動化はまさに、衛生・環境関連の企業の方々において重要なDXのひとつとなっています。また、この自動化には様々なセンサー・コントローラー技術が含まれており、オペレーションも含め、学生と協働しております。
「KOP」Webサイト
https://kosen-open-innovation.jp/